【子連れ引っ越しの後悔①】転勤族妻のリアル!120万請求された退去トラブルと信頼を失った話

chan
ゆき
ゆき

人の引っ越しの失敗って、気になりませんか?

ちょっと怖いけれど、つい覗いてみたくなる。
「子連れの引っ越しで、みんなどんな失敗をしたのだろう」と。

それは好奇心かもしれません。
でも、「自分たちは失敗したくない」という防衛本能によるもの。

私もずっと、“他の家庭の失敗を参考にしてきた側”でした。
まさか”自分が失敗する側”になるとは思ってもいませんでした。

今年の冬の引っ越しで、信頼していた大家さんとの関係が崩れ、
120万円の修繕費を請求される退去トラブルに巻き込まれました。

金額のショックも大きかったですが、
それ以上に苦しかったのは
「大切な場所に、もう帰れなくなってしまった」という現実です。

6年間かけて築いた信頼が、一瞬で崩れたあの日。
この経験を通して痛感したのは、
“信頼関係は優しさではなく、行動で守るもの” だということ。

この記事では、私が実際に体験した退去トラブルの全貌と、
同じ後悔を防ぐための5つの行動をまとめました。

「子連れ」「共働き」「ワンオペ」「長距離移動」──
どれかひとつでも当てはまるあなたにこそ、読んでほしい内容です。

人の失敗を知ることは、自分の未来を守ること。
どうか、この記事をあなたの“予防線”にしてください。

WHAT YOU GET |この記事を読むメリット
  1. 子連れ引っ越しで実際の起きた退去トラブルのリアルを知ることができる
  2. 120万の請求を受けた原因、経緯を理解できる
  3. 子連れ引っ越しで起こりやすい落とし穴を知ることができる
  4. トラブルを防ぐための注意点を理解できる
  5. 子連れ引っ越しを安心して進めるための行動指針が手に入る
筆者のプロフィールとトラブルの前提

ちゃん(当時36歳)

家族構成:夫/年長/年中双子

仕事:事務/時短正社員

2025年2月、
6年ぶりの引っ越しで
大きな後悔に出会う。

住んでいた物件詳細:

  • 1階/2DK/100平米
  • 築26年/賃貸歴6年
  • 田舎のアパート
  • 家賃6.3万円

※旧居や人物が特定されないように、個人情報は伏せさせていただきます。

今回、失敗した引っ越しは6年ぶりの転勤で、前回の引っ越しとは様々なことが変わっていました。

専業主婦だった私が正社員として働き出したこと、子どもが3人に増えたこと、大家さんの優しさ、私の危機管理の低さ、今までの経験からの引っ越しの知識・・・。

たくさんの小さな要因の組み合わせが、今回、大きな失敗へつながりました。

ではどのような経緯があったのか、お話していきます。

合わせて読みたい
【子連れ引っ越しの後悔③】転勤族の妻が「仕事をやめたくない」ときに考えるべき3つの選択肢
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Contents
  1. 【前提】6年間の信頼関係とトラブルのはじまり
  2. 【退去トラブルの原因】立ち会い不在で起きたすれ違い
  3. 【退去トラブルの経緯①】退去から1ヶ月後、120万の請求が届く
  4. 【退去トラブルの経緯②】大家さんとの直接交渉と信頼崩壊
  5. 【退去トラブルの教訓】失ったものは”お金”ではなく”信頼”だった
  6. 【退去トラブル対策】後悔しない退去時にやる5つの行動
  7. 【まとめ】信頼とは、”仲良くすること”ではなく”誠実であり続けること”

【前提】6年間の信頼関係とトラブルのはじまり

優しかった大家さんの近くで母として成長してきた日々

長女が生後6ヶ月の頃から。双子はまだ、ミルクの甘い匂いをまとった生後3ヶ月の頃から。私たちが初めて本格的に子育てを始めた場所は、地方の小さな貸家でした。

その家で過ごした六年間は、ただの賃貸住まいではありません。暮らしと人が交わる「生活の根」そのものでした。

向かいの畑から大家さんの奥さんが手を振ってくれる朝。
畑で採れたトマトや柿を「食べなさい」と手渡してくれた午後。
顔を合わせれば、立ち話はいつも長くなり、子どもたちの成長と共に、
私たちの暮らしにも年輪が刻まれていきました。

私たちが親しく過ごしていたのは、家の所有者である高齢のご夫婦。
しかし、退去や契約上の判断を行う立場は、挨拶程度の距離だった息子さんでした。

この「優しい日常のぬくもり」と「契約窓口の距離」。

その小さな差が、のちに取り返しのつかない溝となりました。

筆者にとっての前の住まいとは?
  1. 私が母として成長してきた家だった
  2. 大家さんとの関係は極めて良好だった
  3. 私たち家族にとってかけがえない居場所だった
  4. 管理者は仲良くしていた大家さんの息子さんだった

【退去トラブルの原因】立ち会い不在で起きたすれ違い

FP構造の家と見積りの不利な条件

借りていたアパートは築20年、退去時には築26年経っていました。

しかし、その家はFP構造という特殊な工法の家でした。
雪国仕様のため、旧住まい付近では施工できる業者は、大家さんが契約する業者一社のみでした。

要するに、特殊な構造 × 相見積もりを取ることができない環境。
施工業者の独壇場となり、修繕費が跳ね上がる恐怖の前提があったのです。

「少しくらい汚しても大丈夫」という言葉の落とし穴

そんな背景に追い打ちをかけたのが、入居時に息子さんがくれた一言でした。

お子さんも小さいし、築年数も経ってるから、クロスの汚れは気にしないよ

その優しさに私は救われ、そして油断しました。

落書きは掃除をしても薄く残り、小さな壁紙剥がれは子どもたちの指で少しずつ広がって、
「今は忙しいし、まだ大丈夫」「退去前にまとめて直そう」と判断してしまいました。


気づけば“相談しづらいほどの大きさ”にまで広がっていました。

報告しなかった箇所と退去時の対応

◯報告しなかった箇所

  • 経年劣化の影響が大きい箇所
  • 退去時に判明、新幹線の乗車時間が迫っていたので報告しなかった

クロスの剥がれ経年劣化でめくれたものを子どもが剥がし、最終的に広範囲(15cm×40cmほど)に。
キッチンの表面加工(ダイノックシート)経年劣化で角部全体がパリパリと剥がれだしたが、放置。
床の腐食家具撤去後に確認。牛乳が染みて床材表面の加工が剥がれていた箇所。
クロス汚れ/子どもの落書き壁紙洗剤で落とすが残るが放置/退去時家具、家電がなくなってわかったクロス汚れ

◯退去前に報告した箇所

  • 自分たちに非があると感じていた
子どもが貼った無数のシールシールはがし洗剤で撤去
ボロボロになったレースカーテン退去時新品と交換
小窓のロール式の網戸の故障退去時報告
引違い戸が家の傾きによって開閉しないこと退去時報告

◯気にもとめていなかったが指摘を受けた箇所

  • そもそも気づいていなかった
  • 破損や汚れは明らかな経年劣化によるものだと判断していた
クロスに子どもがつけたらしい、手垢汚れ
風呂のシーリング
床の損耗(フローリングの床材の角部分の軽微な剥がれ)
網戸の総入れ替え
クローゼット内の汚れ
洗面所などの生活でついたクロスの汚れ

引っ越し後に新幹線の予約時刻が迫っていて焦っていたこともあり、現状報告を怠りました。

クロスの剥がれについては敷金内で収まるだろうと安易に考えてしまいました。

退去が近づいた頃、優しくしてくれた奥さんが夫に修繕について尋ねてくれました。
夫は法人契約であることから、「会社を窓口にしてください」と伝えました。

意図は「相談が会社に確実に届くように」という配慮でしたが、その言葉は、「修繕費は会社が負担する」という別の意味に変換されて届いてしまった可能性があります。後に届いた見積書には、明らかに私たちでは負担しないはずの天井や浴室の修繕費まで含まれていました。

そして決定的だったのは、「退去立会いに私たちがいなかったこと」でした。

※法人契約:個人ではなく企業や法人名義で賃貸物件などを借りる契約のこと。

法人契約と「立会不在」がもたらした誤解

法人契約のため、退去立会いに行ったのは夫の会社の上司でした。6年間の暮らしの背景も、傷が広がった経緯も、奥さんとの信頼も知らないまま。

その場で交わされたのは「6年間使用した現状」と「怒り」でした。

その場で強い口調で指摘され、感情の温度は明らかに高かったそうです。私たちが現場にいなかったため、話し合いは深まらず、後日持ち越しとなりました。

「本当はあなた達と話したかった」「裏切られたような気持ちだった」。

後日そう告げられた言葉は、私の中で重く沈みました。

こうして、後悔への一本道が繋がりました。

退去トラブルに繋がった原因
  1. 信頼関係に甘え、契約上の報告を怠った
  2. 修繕費は会社が負担すると勘違いさせてしまった
  3. 事情を知らない代理人(会社の上司)が立ち会った

【退去トラブルの経緯①】退去から1ヶ月後、120万の請求が届く

見積書に落とされた“120万円”という現実

最初に頂いた見積書を見返すと、作成日は3月24日。退去から1か月。
双子の4歳の誕生日が迎えて、しばらくたった肌寒い春のことでした。

夫の休みの日、テーブルの上に一枚の封筒が置かれていました。

修繕費の見積もりが来たよ。いくらだと思う?

見積書を渡す夫の顔には表情がなかったので
「修繕費、結構高いのかな?」と想像しながら私は少し間を開けて、
「30万円くらいかな。最悪でも50万くらい?」と答えました。

でも、どこかで不安がありました。
“まさか、そんな金額じゃ済まないかもしれない”という予感が、
頭の片隅で静かに鎮座していました。

そして、封を開けた瞬間――
1,210,000円

思考が止まりました。

「ありえない。」
それが、私の第一声でした。

見積書に含まれていた意外な項目

私たちが「負担すべき」と感じていたのは、

  • クロスの一部剥がれ
  • 汚れ
  • 網戸の故障

せいぜいその程度でした。

けれど、見積書にはこう書かれていました。

  • 天井を含む全てのクロス張り替え
  • 床材と巾木の全面交換
  • お風呂のシーリング打ち直し
  • ダイノックシートの交換(シート代だけで12万円!)

経年劣化を含めた“全面リフォームレベル”の請求内容。
その場で、手が震えました。

すぐに思い当たることがありました。
退去前、夫が大家さんの奥さんに言った言葉――

修繕のことは、会社を通してやり取りしてください。

本来は“確実に連絡をつなぐため”の配慮だったのですが、
それが「会社が修繕費を全額払う」という意味に
すり替わって伝わってしまったのかもしれません。

もうすでに、信頼関係は崩れていた。

退去時のことを振り返ると、

  • 私たちは立ち会っていなかった。
  • 修繕箇所の報告を怠っていた。
  • 現況の証拠を残していなかった。

この3つが重なり、この高額な見積書が届いた地点で、すでに信頼関係は壊れていたのだと思いました。

【退去トラブルの経緯②】大家さんとの直接交渉と信頼崩壊

120万の請求見積もりを受け取った。けれど。私たちはこう考えてしまいました。

直接話せば、きっと分かってくれる。

6年間もお世話になった大家さん。
たくさんお話をして、子どもたちを可愛がってくれた優しいご夫婦とその息子さん。
誤解だと信じていました。

夫の会社の上司に相談し、了承を得て、
大家さんの息子さん(契約担当者)と直接話す機会をいただきました。

「国土交通省のガイドラインなんて関係ない」と言われた現実

大家さんはきっと勘違いをしている。会社が負担してくれるから多めに見積もりを出しているだけだと思っていました。

しかし、その考えは甘いものでした。

夫の相談を聞いた息子さんの言葉は想像以上に冷たく、一方的なものでした。

壊したものは請求します。

私たちはきちんと報告をせずに退去してしまったことを謝罪しました。
その上で、経年劣化や平米数の再確認をお願いし、
再見積もりを依頼しました。

国土交通省のガイドラインなんて関係ない。

という言葉が帰ってきました。

この時、すでに次の入居者が決まっており、工事も始まっているとの連絡を受けました。
「話し合いの余地はない」と悟りました。

見積書に記載された面積は実際より広く、単価も不自然に高額でした。


たとえば、

  • 網戸の張替え:1枚8,000円→相場3,000円程度
  • 量産クロス:1㎡あたりの単価2,000円→相場700〜1,200円
  • ダイノックシート張替え:12万→相場5〜8万
  • フローリング:1㎡あたり15,300円→相場12,000円〜これは適正な範囲内ですが、小さなキズですべてを張り替える見積もりになっていました。

※撤去+廃棄+巾木+床材+施工費を含みます。

平米数が実際よりも広く計算されていました。

明らかに、「個人が負担する範囲」を超えた金額設定
「法人契約だから会社が払うはず」と思われているような印象を受けました。

大家さん側の写真と私たちの怠り

そして、ここで私たちはもうひとつ、決定的なミスを犯します。
退去時の写真を一枚も撮っていませんでした。

入居時・退去時には、トラブルを防ぐために「現況を写真で残す」のが常識。
けれども、家族のように信頼していた大家さん一家に対して、
「写真を撮らなくてはいけない」という意識が、まったく浮かびませんでした。

私たちの頭にあったのは、
「できる限り掃除をきちんとしておこう。」
それが誠実さだと思っていました。

しかし、大家さん側には施工業者が撮影した現況写真が残っており、
提出されたそれは、明らかに私たちに不利なものでした。

  • 白黒写真で撮影 → 汚れが強調される
  • カーテンを閉め、薄暗い室内で撮影 → 汚れがなくてもきたなく見える

加工されていなくても、
撮り方ひとつで印象はまったく変わる。
その現実を、このとき初めて痛感しました。た。【退去トラブル】見積もりの再交渉と最終金額

宅建士に依頼してわかった妥当額

私たちはまず、消費生活センターに相談しました。
担当の方はアドバイスはこうでした。

金額に承諾せずに工事を始めた場合、支払い義務はありません。

その言葉に少し救われました。

続いて、宅建士にも見積書・現況写真・平面図を見てもらいました。
再見積もりの結果、妥当とされた金額は36万円(自己負担は約4万円)

これが、私たちにも現実的な金額でした。

【第2回目の交渉】息子さんの怒号の嗚咽

2回目の交渉では、その消費生活センターの方からのアドバイスと宅建士の見積もりをもとに臨みました。

けれど、それが息子さんの逆鱗に触れました。

電話越しに響いたのは、怒鳴り声でした。

ふざけるな!もう工事は始まってる!
どんなに見積もっても100万以下にはならない!金を払え!

その瞬間にようやく、完全に信頼関係は崩れていることを気づきました。

最後には、嗚咽混じりに

お願いだからお金を払って・・・・

と声を震わせる息子さんの言葉に、私たち夫婦も深く傷つきました。

6年間、本当にお世話になった大家さん一家。

思っても見なかった高額請求。
それよりも、”良くしてくれた大家さん一家をこんなにも追い詰め、傷つけてしまった”という事実のほうが何倍も苦しかった。

引っ越し前、大家さんご夫婦に

「子どもの写真を添えて、手紙を送りますね。」
「楽しみにしているよ。こっちに来る機会があったら、いつでも帰っておいで。」

なんて笑顔で話していたワンシーン。

これからも続く関係性を疑わなかったあの時が、まるで夢か幻のように感じました。

最終見積りは87万円、夫の上司が示した”救いの一言”

最終的に双方が納得した見積り金額は87万円

宅建士の方から頂いたアドバイスに

もしお互いが納得が行かない場合は裁判になります。

裁判ーーー。まさか。

胃の奥が冷たくなるような気持ちでした。

宅建士の話では、ドラマのような裁判ではなく、双方の弁護士の話し合いのうえ、書類上で行う静かなものでしたが、

大家さんと裁判沙汰になるなんて、本当に現実なのか?夢じゃないかと今でも思います。

あんなに良くしてくれた人たちを傷つけてしまった。
たくさんお世話になったのに・・・。

夫と私は話し合った結果「87万支払って、早く解決しよう」という答えに。

しかし、高額請求。私は夫と話し合って決めたとはいえ、

本当に、これを払うの…?

法人契約なのに?
子ども3人の教育費に影響するよ?
経年劣化は考慮しないの?
入居時に“クロスは気にしなくていい”って言ってくれたのに?

そんな思いがぐるぐると渦巻く中、
夫の上司が本部に掛け合ってくれました。

〇〇さんのご家庭だけにすべてを追わせるのは負担が大きすぎると思います。
法人契約ですので、会社も一部負担すべきでは?

その言葉に、心がふっと軽くなりました。

最終的に、会社が40万円を負担し、私たちは残りの47万円を支払いました。
裁判はせず、静かに終わりました。

【退去トラブルの教訓】失ったものは”お金”ではなく”信頼”だった

お金の問題は解決しても、
「信頼を失った」という現実は残りました。

あれほど親しくしていた大家さん。
お互いの“思い違い”が、こんな形で終わるなんて・・・。

そして、もうひとつ――
失った信頼は、夫の会社の中にもありました。

会社としては、
「社員の住まいに関する契約管理が甘かった」
「トラブルの火消しに時間を要した」
「今までにない前代未聞の高額請求だ。今後の社員の福利厚生に関わる・・・」
等、様々なマイナスの印象を夫は背負うこととなってしまいました。

夫自身も、「迷惑をかけた」「次はもっと気をつけないと」と
何度も口に今回の引っ越しをとても後悔していました。

退去トラブルは、
ただの“個人と大家の問題”では終わらない。
法人契約である以上、社員としての信頼にも直結する。

私はこのとき、ようやく気づきました。

家のトラブルは、家族の信頼だけでなく、
夫の“社会的信用”まで揺るがす事態につながることがある。

退去トラブルで失った信頼
  1. 大家さんからの信頼
  2. 夫の会社からの信頼

【退去トラブル対策】後悔しない退去時にやる5つの行動

今回の退去トラブルで、私は身をもって学びました。
信頼関係があっても、それに甘えて判断を誤ると、簡単に壊れてしまうということ。

転勤を伴う引っ越し、子連れ引っ越し、
そしてライフスタイルが変化した後の引っ越しは、
時間にも心にも余裕がありません。

今までの「普通の引っ越し」とは、まったく違う視点と準備が必要だと痛感しました。

ここでは、私が実際に経験を通して学んだ「退去時に後悔しないための5つのこと」をお伝えします。

① 自分を守るために、証拠を残す(現状の写真を撮る)

どんなに信頼していても、記録を残すことは自分を守る行為です。
退去時の写真や動画は、後から「言った・言わない」にならないための、
唯一の“事実の証人”になります。

私は今回、写真を一枚も撮っていませんでした。
それが、後悔のすべての始まりでした。

たとえ加工されていなくても、撮り方ひとつで印象は大きく変わります。
「明るい時間」「全体と接写」「加工なし」――これを意識して撮るだけで、
誠実な証拠になります。

② 口約束はあてにならない。言葉は残す。

「クロスは汚しても大丈夫」「掃除は不要ですよ」
そんな優しい言葉ほど、後になって誤解を生みます。

どんなに良好な関係でも、やり取りは文章で残すこと。
メールやLINEのひとことが、トラブルを防ぐ最強の盾になります。

信頼している相手ほど、形式を整える。
それが、相手への誠実さでもあります。

③ 入居時に修繕できる範囲はきちんと治し、掃除も怠らない

掃除代金を支払っていたとしても、「掃除は不要です」という言葉に頼らないこと。
今回、私は「掃除をしておこう」と思い、自分なりにきれいにしました。
でも、それは「伝わらない努力」になってしまいました。

修繕や掃除は、やって終わりではなく、やったことを共有することが大切。
“努力した証拠”を残すことで、誠意が形になります。

また、もしかしたら火災保険が適応する箇所があるかもしれません。
火災保険の保証内容を確認し、適応箇所がありそうであれば早い段階で、必ず問い合わせをしてみてください。

小さな勇気があなたを守ります。

④ 修繕できない範囲、汚れが落ちない範囲は、必ず相談する

退去時、「これは経年劣化だろう」と自己判断した箇所が、
後に「入居者の過失」として請求されました。

どんな小さなことでも、“報告する”ことが誠意の証です。
正直に伝えることで、相手の受け取り方は変わります。
“隠した”と思われることが、信頼を最も傷つけます。

⑤ 引っ越しのタスクは「夫婦で管理」することが命綱

転勤族・共働き・子育て世帯の引っ越しは、
時間との闘いであり、気づかぬうちに判断が雑になりがちです。

上記の子連れ引っ越しを後悔しないポイントの4点も

転勤が決まった時点で、タスクを洗い出し、引越し日までのスケジュールに落とし込む必要がありました。

更にそれを効率的に進めるために、夫婦で共有し、タスクを確実に完了させる必要があります。

「後でまとめてやろう」は、後悔のもと。

退去までの1か月を週ごとに区切り、
・現況撮影
・掃除完了日
・立会い日
などのタスクを夫婦で共有して進めること。

引っ越しは“片づけ”ではなく、“信頼の引き継ぎ”です。
夫婦で同じ目線を持つことが、トラブルを防ぐいちばんの鍵になります。

【まとめ】信頼とは、”仲良くすること”ではなく”誠実であり続けること”

この経験を通して、私は心から感じました。
信頼は感情ではなく、行動で守るもの。

どんなに仲が良くても、やるべきことを怠れば壊れます。
現状を誠実に伝え、記録を残し、約束を守ることで、
関係は最後まで穏やかに終えることができます。

私は今回の引っ越しで、子どもたちの成長を一緒に楽しんだ大切な「第二の故郷」を失ってしまいました。

子どもの成長を振り返るたびに、あの退去トラブルが無ければ・・・と肩を落とすこととなるでしょう。自分たち自身で、大切な思い出に汚点をつけてしまいました。

この記事を読んでくださったあなたには同じ失敗をしてほしくありません。

転勤族の引っ越しは、いつも「時間」「距離」「人間関係」との戦いです。
けれど、準備と記録と誠実ささえあれば、
どんな引っ越しも“後悔しない別れ”に変えられると、今は信じています。

今この文章を読んでいるあなたへ。まだ間に合います。

この記事を読み終えたら、同じ失敗をしなくていよいように部屋の現状を把握してみましょう。そして原状回復に務めましょう。

経年劣化の範囲、修繕が掃除ができる範囲、火災保険適応範囲を確認し行動に移してください。

あなたの大切な思い出を守るよう行動に移してください。

私からは以上です。あなたの毎日が少しでもより良いものになることを応援しています。

退去トラブルで失ったもの
  1. 子どもと家族の成長を見守ってくれた第二の故郷、
  2. 良好だった大家さんとの信頼関係
  3. 夫の会社からの信頼
  4. 47万円の修繕費
  5. 大家さんとの修繕費の交渉に要する時間 およそ1ヶ月
  6. ガイドライン、平面図、やり取りの書類を印刷するためにかかった費用:1万円(コンビニのコピー機で印刷したため。)
退去トラブルに合わないために
  1. 自分を守るために、現状の写真を撮る
  2. 口約束はあてにしない 記録にしっかりと残す
  3. 原状回復に務める 火災保険適応確認
  4. 修繕できない範囲、汚れが落ちない範囲を必ず相談する
  5. 夫婦で引っ越しタスクを共有し、スケジュールに落とし込む
chan
chan

タスク×スケジュール管理×夫婦分担 これをしっかりと引っ越しの準備に入る前に行いましょう。

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